[インタビュー] 2020年 11月14日( 土 )
【倶楽部 赤崎花梨さんインタビュー〔ミスヘブン総選挙編〕

滋賀・雄琴にあるソープランド・プルプルネクステージに在籍。ミスヘブン総選挙2019で全国総合1位を獲得。プルプル倶楽部すすきの店にも年に数回ゲスト出勤されている『赤崎花梨』さんにお話を聞いてみました。
    

――まずは、ミスヘブン総選挙(以下:総選挙)おめでとうございます!お会いできると聞いてからずーっと緊張しておりました!

「あはは!そんなに緊張しないでくださいよ~(笑)」

――でも、その柔らかな人柄に緊張もすぐに和らぎました(笑) 全国で1位になったその日から、どのような変化がありましたか?

「当日からしばらくの間お店の電話はパンク状態、店長さん大号泣、スタッフさん大騒ぎ、お客様たちも我が事のように大喜び……私含めてみんなテンションがおかしくなっていました(笑)」

――現場も凄かったと思いますが、SNSでもすごい反響でしたよね。

「私にもメール、LINE、電話、SNSでいろんな方から『おめでとう』の連絡が来て、お礼の返信でその日は終わった感じです(笑)」

――その後の変化は?

「新規のお客様はもちろんですが、遠方からのお客様が増えましたね。『どこから来はったんですか?』って聞いたら驚くぐらい遠くからとか」

――ひと目会ってみたかった、と?

「そうですね~。そういう方たちが爆発的に増えたのはとっても嬉しいんですけど、これまで推してくれていた常連様たちと会える機会が少なくなった、予約が取りにくくなってしまったというのは申し訳ないなあと……」

――中には離れてしまった人も?

「いえ、皆さん根性で会いに来てくれます(笑) 『推していたアイドルが一気に人気が出たような嬉しさがある。ちょっと予約が取りにくいけど、それはそれで嬉しい事だよ』と」

――なるほど。アイドルファンと似た心情なのかもしれませんね。

以前からのお客様、新規のお客様、そういった直接会える人たちの笑顔。会った事はないけどいつもSNSで拡散してくれている人たち。そういう人たちに私は支えられてるんやなって思うと、毎日幸せを実感出来ます」

――最初に総選挙に出ようと思ったきっかけは?

「実は2018年にも出ているんです。『出てみない?』『いいですよ』みたいな割と軽い感じで(笑) その年は……たしか12位だったんですよ」

――それでも凄いですよね。

「あとちょっとでひと桁いけたな。来年はもう少し上位になれたらいいなーくらいに思っていたんですけど、投票したお客様たちが謝ってきたんです」

――お客様が謝る?

「『もっと上位にしてあげられなくてゴメン。来年も出る?もし出るなら知り合いにもお願いして、今年よりもっと投票してもらうようにするね』って」

――とてもステキなお客様たちですね……

「『え?なんでみんなそこまで私の事を思ってくれるん?』という嬉しさで、『来年はもっと頑張るぞ!』と、一気に火がつきました(笑)」

――そして翌年ですが、花梨さんは具体的にどのように頑張られた訳ですか?

「SNSや写メ日記はもちろんですが、普段遊びに行っているお店、イベント、友達、友達の友達……普段は風俗と全然関係ない人にも積極的に会いに行って、『私、選挙に出るので投票してください!』ってお願いしに回りました」

――ドブ板選挙(民家を一軒一軒回る選挙活動)みたいな地道な活動を? ツイッターでは45,000人(※2020年10月現在)もフォロワーがいらっしゃるし、お客様や同業の女の子からの支持もあるでしょうし、そっちでの宣伝活動がメインで……失礼な話ですが、もっと楽な感じでやってらっしゃるのかと思っていました。

「よく言われます(笑) ネットも大事だし、それがきっかけで投票してくれる方もたくさんいらっしゃいます。けど、『私の事を知らない方にも投票してもらうには?』って考えたら、その方法しか思いつかなかったんです(笑) 同じ時期にお店も、お客様も、お友達も、同業の女の子たちも、まるで自分の事のようにSNSで拡散してくれて……。だからなりふり構っていられなかったですね。私、これまでかなりお気楽に生きて来たのですが(笑)、人生の中でトップクラスのプレッシャーでした」

――結果発表のその日まで気が気じゃない。

「はい。発表が近づくにつれて毎日気持ち悪くなって戻したりしてました。これまで絶対に早退なんてした事がなかったのに体調を崩したり……。『もういい!早く終わって!』という気持ちと、『前年よりも下位だったらどうしよう』という不安だらけで……」

――発表当日、1位になったと分かったその瞬間、どう思われました?

「『やった!』『よかった!』『報われた!』『協力、投票してくれた方たちもきっと喜んでくれてはる!』『やっと終わった!』いろんな感情が入り混じりすぎて、しばらく訳が分からない状態に……。私、いじめられっ子やったし、ものすごく内向的だったんです。でも風俗業界に入って、いろんな人たちに出会って、いろんな人たちに褒められて、認められて、『もっと自分を出して(表現して)いいんだ!』という自信がついたんです。それだけでも嬉しいのに、日本一になった、ならせてもらった……。これまでのいろんな思いが一気に交錯した瞬間、人目もはばからず大通りでボロボロ泣いてしまいました」

――全てが報われた瞬間ですね。日本一になったその後もサブカル系のイベントに出られたり、写真集を出されたりと以前にも増して精力的にご活躍されてますが。

「はい。イベントやYouTubeに出演したり、写真集やグッズを出すのは、これまで風俗に興味が無かった人にも『プルプルグループの赤崎花梨』を知って欲しいからなんです。この業界に恩返しと言ったらおこがましいかもですけれど」

――今後の夢や目標は?

「個人的に大きな目標がある訳ではないのですが、自分を受け入れてくれる人たちがいて、自信を持てるきっかけになったこの世界を、今以上もっと大勢の人たちに知ってもらうために盛り上げていけたらな、と思います」

インタビュアー 阿部定治(風俗ライター)